のっぴきならない用事があって、娘夫婦と出かけたときのランチ。
空堀商店街を1本入った路地裏にある古民家に行きました。
非常に分かりにくいです。
Google Mapのおかげでたどり着きました。
昔ながらの民家の中に佇む『結音茶舗』
店先の行事予定の黒板に定休日が記されています。
ガラガラと音がなる引き戸を開けて、出てきたのは割烹着を着た雰囲気のある可愛らしい女性です。
奥の様子を見るのに向けた背中には、なんとお子様です。
今どきの抱っこ紐で赤ちゃんをおんぶしています。
1歳になるかならないかぐらいの男の子でしょうか。
スヤスヤ寝ています。
予約しているか訊かれます。
予約はしていません。
予約した方が無難なようです。
ランチかカフェかを尋ねられます。
13時半ごろのことでした。
ランチをお願いします。
2、30分かかっても良いなら、とちょうど3人分空いていたカウンター席に案内されます。
外観は普通のお家です。
靴を脱いで上がります。
中は昭和感満載です。
それも昭和半ばです。
ちょうど私が子どものときに、祖父の家で見た雰囲気、そのままです。
カウンター席の後ろにポットが置いてあります。
お茶をご自由に、と言われます。
冷たいほうじ茶が入っているポットの横には茶櫃があります。
茶櫃からお湯呑みを取り出し、ほうじ茶を注ぎます。
ふんわりとして灯りの下に座りながら、カウンターの向こうに見える、割烹着姿に昭和を感じずにはいられません。
蛇口をひねるとお湯が出るわけではなさそうです。
小型湯沸かし器がアナログを感じさせます。
その前で忙しいそうに動く割烹着さん。
背中の赤子はスヤスヤです。
母のたくましさを感じます。
なんだか嬉しくなります。
そうこうすると約束の30分が過ぎました。
お盆にセットされて『ほうじいなり御膳』が運ばれてきました。
おいなりさんはサッパリと爽やかなお味です。
一般的なおいなりさんはお揚げにしゅんだ味に飽きを感じてしまい、一つだけで満足してしまいます。
これは3個ともお味が違います。
いや、全体的には同じなのですが、何かの折に違いを感じます。
運んでこられたときに味の説明をされたのですが、スラスラと流れるように言われたので全く耳に残っていません。
小さな豆皿や豆器に盛られたおばんざい各種。
左奥の大根とこんにゃんも小芋の鳥ミンチあんかけは絶品でした。
どれもサッパリと優しい薄味で美味しかったです。
この量でひとり1,000円です。
税込み価格です。
それぞれが手間のかかったおばんざいでかつこの量で1,000円は安すぎです。
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